□なな
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 お父さん。



 なんで、お父さんはいないの
 ?遊ぼうよ?いろはは、いっ
 っぱいまってあげたよ?いっ
 っっぱい、いっぱいがまんし
 たよ?






 「我愛羅ー!!!」
 「…ナルト。」



 我愛羅に大きく手を振る金髪
 の青年・うずまきナルトは、嬉
 しい気持ちを隠しきれていな
 いのか、満面の笑みでテマリ
 達を出迎えた。



 「ナルト、久しぶりだな。」
 「テマリ姉ちゃん!木の葉の
 住み心地は、大丈夫か?」
 「ああ。すっかり馴染んでし
 まったよ。」
 「へへ…よかったってばよ!
 」



 ナルトはニカッと笑うと、我
 愛羅と話し出した。久しぶり
 に会う親友に、我愛羅も楽し
 そうに話している。よかった
 、とテマリは軽い溜め息を吐
 いた。自分が木の葉に嫁いで
 から、我愛羅は砂の里のトッ
 プとして、益々力を入れて頑
 張っていた。その努力があっ
 て、今では砂の里も木の葉に
 負けない程の平和な里になっ
 ていると聞いた。だが、その
 分我愛羅は苦労し、ストレス
 を貯めていき、家に帰っても
 ご飯を食べず、死んでいるか
 のようにボンヤリとしている
 日が多いとカンクロウから聞
 いていたテマリ。何とか我愛
 羅に休息を与えたかったテマ
 リにとって、今回の木の葉訪
 問はその絶好の機会だった。
 ナルト達と会うことで、心が
 癒されるだろうかと思ってい
 たが、意外にも、自分の愛娘
 がその前に彼をリラックスさ
 せてたみたいだ。



 「テマリさん、こんにちは。」
 「サクラ…」



 同じ木の葉に居るのに、久し
 ぶりですね。とニッコリと笑
 った、ピンク色の髪をした春
 野サクラ。サクラの後ろには
 懐かしい顔触れが揃っていた
 。



 「カン兄!テマリさん!久し
 ぶりだな!」
 「相変わらず元気だな、犬塚
 。」
 「こ…こんにちは。」
 「…久しぶりだな。」



 紅班の三人は、昔と変わらず
 キバが馬鹿に元気だ。ヒナタ
 とは時々会うときがある(その
 度に、いろはがヒナタを連れ
 回すが)。シノとは会うのが
 久しぶりだった。相変わらず
 表情が見えない男だとテマリ
 は思った。





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