ハルカゼ

ハルカゼV
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もわーーーん。



ありえん…、何この暑さ。
――いいい今、4月ですよねえ?こんな中1人で掃除しろっての?


西日でオレンジに染まる体育倉庫は、6畳くらいのちっちゃい建物なんだけど、その小ささが余計に熱を篭らせてるようにさえ感じる。


「はー、室田のアホ。うー、本当に春?」


「何?」

ひゃあ?!

人の声に慌てて振り向く。



なんで、なんで、なんで?!

びっくりした。

3年間話したくても話せなかったハルが後ろに立っていたのだ。
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