ぼぅいず・ありす

□エースは微笑む
2ページ/72ページ


過激な学園制度に、異議を唱える者なんて誰もいない。
いや、唱えるだなんて、





男として、有り得ない。








第一幕 【32代目のA】





有栖川の校舎を走る。いや、逃げ回る。

それは運命なんだよ、僕の。

『追いかけられる』

それが、僕の身を守るために許された最終手段。
毎日、毎日、追いかけられる。


今日はトイレに逃げ込んでチャイムを待とうとしたら、廊下で捕まった。

「捕まえたよ、“アリス”?」
「やだ、やだ!」

離してと暴れたら、僕よりも大きな男の体をしている男子に、腹を殴られた。

「大丈夫でしょ。顔はアリスの大切な商売道具だからなぁ〜?」
「ぅ…っ……」

僕は、全校生徒にアリスと呼ばれてる。
アリスは役職。 有栖川の特殊な役職。
生徒会が絶対権力を持つ有栖川で、『アリス』は生徒会よりも地位は上なんだ。

でも、実質的はアリスなんて、


全校生徒の奴隷


ただの犬でしかない。


「アリスちゃん。さぁ、オレを楽しませろよ?」
「ゃだ…」

男の手が、僕の胸をなで下ろす。
いやらしい男の手つきが、僕の体を敏感にさせる。

「乳首、感じちゃうのかな?」

そう言って、男は僕の乳首を弄る。
乳首をクリクリすると、僕はなんだか恥ずかしくなった。
恥ずかしさと男のいやらしさによって、僕の乳首や敏感な所は、どんどん固くなっていく。

「ぃ……んっ…ふぅ…あん…っ…」

だって……男に倒されて、いやらしい手つきで乳首をいじられて、感じちゃう。 そんなの恥ずかしくて、死ぬ。

ここは学校のトイレなんだ。個室に入れられても、ドアは開けっ放し。

「自分が淫乱ってわかってる?もしかして、確信犯?」
「ちがっ…」

抵抗しようとしたら、僕の大切な自身を握られた。
ビクンっと反応する体に、男は笑ってる。

.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ