花占い




好き 嫌い 好き
とある街に花占いをしている女がひとり

残酷にも花びらは
"嫌い"を最後に全てなくなってしまった

どうして届かないの?私は…

愛してる 君のこと想うだけでこんなにも苦しいんだよ
この気持ちを伝えなきゃ
そんな勇気はまだないんだけど


それから女は花びらのない
その花を捨てて"好き"と呟いた

その時暖かい春の風が吹いて
地面の花びらは遠くへ飛んでいった

どうせならこんな想いも
この風に乗って消えてしまえばいいのに

愛しても 愛しても
届かないような想いなら…
そう思って ふと気づいた
地面に横たわった花のない花

ああそうだ私から
この想いをなくしたら
花びらをなくしたこの花と
同じじゃないか

愛してる 君だけを
なくしちゃいけない想いがあるから
この気持ちを大切に
私は私のままの花で


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(C)2009
Shota Tsujihama
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