Novel(メリル)

□ガイメリ
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「メリル」

同僚のメイドに話し掛けられメリルは振り返った。


もしこの場にガイラルディアがいて綺麗な花のように微笑む彼女を見ていたのなら即効抱き着いていたであろうと、メイドは思った。
呼び止めた理由もその人絡みではあるのだが。


「ガイラルディア様が、お茶を飲みたいからとメリルを直々のご指名よ」

メリルは少しだけ顔を赤くさせると頷いてパタパタと走っていった。




メイドはそれを見届け、ため息をつくと呆れ顔で空を見上げた。

「ガイラルディア様…メリルが欲しいって…オープンなのはよろしいですけど、こちらも反応に困りますので」


メイドはため息をもう一度つくと、花の手入れに向かっていった。








その頃、ガイラルディアは先ほどのやり取りを思い出して肩を震わせいた。


早朝、執務室に行こうと廊下を歩いているとメイドが通りかかった。

にこりと笑いかけるとメイドは頭を下げ「執務に入られるのならなにかお持ちしましょうか」と問い掛けてきた。


願望のままに「メリル」というと、メイドは自らのご主人に心底呆れた顔を見せ「お茶をお持ちするよう申し付けます」と言って礼もせず歩いていってしまった。





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