The World

□.hack//外伝
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「俺は・・・・・・。俺は・・・・(裏切り者)でいいんだよな・・?」



偽者の空に問いかけるが答えは返らない。
ただ、雲というデータが風というデータに流され、
見え隠れする太陽というデータが俺に光を注ぎ込む。
草原を走る風の声は雲をどう動かすかを相談してるかのように騒がしく。
俺はただ、目を閉じて、それに耳を傾けるだけ・・・。


(なぁ・・・「先代の裏切り者」も、俺も、これで、いいんだよな・・・。)



自分の心の鏡に問いかける俺。
返ってこない、答えをくれない俺。
でも俺はそれでもいいのだろうと思った。
正義のためなら、それでいいと思ったんだ。



(俺はこれからも、その流儀でやってみるさ・・・・。)



そう、先代がそうやって流儀を通したように。
俺にだってできるはずだ・・・。

と、風の声が濁る。
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