The World
□.hack//2nd
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「な・・・・・・なにっ・・・・これっ・・!!」
2nd 【黄昏の導き 薄明の唱】
Act1:嘘の真(うそのまこと)
装備はまだ初心者だと一目瞭然で、The Worldでは珍しい黒色の長い髪をたらし、ティアラのような髪飾りをつけ、ドレスのような長いスカートを翻す少女重槍使いは唖然とした。
確かに△サーバー 水の都 マク・アヌにログインしたはずだった
ハズだったのだ。
「なんで・・・・・笹???」
カオスゲート後ろにある建物の周りには七夕イベントにも使われていた笹が何本も設置されていた
まだそんな季節ではない
むしろ今は春だ
もうすぐ桜イベントも始まるはず・・・のマク・アヌには様々な季節のイベントに使われているモチーフが置かれていた
「なっ・・・・!!!」
カオスゲートをよく見ると、というよりコレはカオスゲートには見えなかった
「アッモ〜〜〜レ!!」
カオスゲートが・・・・プチグソが成獣になったひとつ【クソキゾク】になって、ウザイくらいに回り続けていた
重槍使いがかなり混乱している中、一人の少女呪紋使いが苦笑しながら声をかけた
「もしかして、おねぇちゃんビギナーさん?(初心者さん)」
舌足らずの口調がよく似合う、背が低めで長い緑色の髪を二つにまとめている少女呪紋使いは小首を傾げて微笑んだ
「えっ?」と重槍使いはそのPCを見る
「だって、今日のイベント、大体の常連さんならお知らせを見て知ってるはずだもんw」
「イ・・・イベント???」
「そそww 今日から3日間、エイプリールフールイベントが始まってるんだよw」
「お知らせ・・・みてなかった・・・;」
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彼方は後悔した
「そんなイベントあったなんて・・・;」
今まで全然気にしたことがなかったせいだ
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「そうなの?? じゃぁさ、ボクと一緒に限定サーバー行かない?w ここのサーバーにたどり着けたのも奇跡だったしねww」
少女呪紋使いはズイッと重槍使いを覗き込む
重槍使いは首をまたかしげる
「限定サーバー?」
「もしかして・・・それも知らないの??」
ますます嬉しそうに少女呪紋使いは笑った
「・・・・・うん」
重槍使いはうなづいた
少女呪紋使いは突然「よぉぉぉし!!!」と声を上げた
もちろんささやきモードである
重槍使いは驚く
「なっ・・・なに???!」
「僕、おねぇさんのこときにいっちゃったwww」
エヘラwと笑う少女呪紋使い
「まずはメンバーアドレスちょうだいwww そしたら限定サーバーとかのこと教えてあげるからw」
ぼく【ぴある】w
少女呪紋使い、もとい【ぴある】はメンバーアドレス交換の申請をしてきた
重槍使いは少し考えメンバーアドレスを交換した
「へぇ〜〜w 【レウト】かぁw いい名前だねw」
ぴあるはニッコリとレウトと握手を交わした
「よろしく、ぴあるw」
レウトもニッコリと微笑んだ