WoRD...

□狂気の宵
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『狂気の宵(よい)』




黒服に隠された意味を
僕は知る由も無い
ただ、肌で感じるのは
”孤独”という闇
逃げ出したい、
でも逃げ出せない
それはきっと、
僕は臆病だから

夕闇が迫り、
僕は発狂していく
まるで、
羽を失った鳥の様に
無様にばたつき、堕ちて
そこで初めて、自分の体に
血が巡っていない事に
気づき
狂気の宵を迎える


薄くなった自分の足を見て
やっと状況を理解し
でも明らかに遅すぎたんだ
血の沼は、どこまでも深く
後悔しながら宵を過ごす

結局、もうどうすることも
できないと
悟って、自ら水面に浮かぶ
白く儚く消えていく僕を
誰が
見ていてくれるのかな?
それが貴女だったら、
もう僕は…





狂気の宵に、狂い死にたい



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