WoRD...

□psychoの夜明け
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『psychoの夜明け』




冷えた部屋で君を見た
硝子玉のような眸に
何が映っているの
君らしくない死に方だった
美しい君には
その死はあまりにも不釣り合いで
その手に握られていたものに
冤罪の奈落を見る

きっと君は
僕に罪を着せたかったんだね
自分が死んだ事に負い目を感じて
不安定な僕を置いていった君を
僕は心底恨むよ
その手に握られていたのが、
僕の手だったら良かったのに
それを見て
僕は泣く事も出来なかった


そっとそれを取った
それがあまりにも苛ついたから
ナイフで刺して壁に飾った
冒涜だと言われても構わない
どうしても僕は
君の裏切りを許せなかった
いや、最初から許す事なんて
僕には無理だっただろうけど

冷えた君に、
僕に罪は無いと言ってやった
じゃないと
僕がおかしくなりそうで
もう自分の事しか考えられない
悪いのは、君
君の手が寂しそうに
開いてるのを見て、僕は
苛立って
そのまま踏みつぶしてしまったよ



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