novel
□嫉妬
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最近リディアは僕にかまってくれない。
「リディア。オペラを見に行こう。」
「無理よ。この子がぐずっちゃうんだもの。」
「リディア。テムズ川で船遊びに出かけよう。」
「この子をおいていけないわ。」
そう原因は僕の息子。
彼女は息子が産まれてきて以来僕にかまってくれないのだ。
「リディア。乳母もいることだし、たまにはでかけようよ。」
「だって心配なんだもの。」
彼女は子供が産まれたら、きっとかかりっきりになるだうということは初めからうすうす気付いていた。
しかし、
「リディア。最近ちっとも僕にかまってくれない。僕は寂しくてしょうがないんだ。」
リディアはため息をつく。
「もう。そんな子供みたいなこといわないで。」
「僕が子供だったらかまってくれる?」
「はぁ?ばかみたい。」
その一言でエドガーに火がついた。
視線を落とせばリディアに大事に大事に抱きかえられている自分の息子。
小さな手がリディアを独り占めをするように、リディアの胸に抱きついた。
何度も無事に産まれてくるように願って…
産まれてきてくれたときは可愛くて仕方ないくて、一生守っていこうと思った。