★禁文章★

□優しい欲情
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「キス…していいか?」
その言葉の返事は…
かみつきます…か…。

守りたい女性に触れたくて、つい口をついた言葉をうまくかわされた。私は逃げませんからと笑顔で話す優しい瞳を、求めた男は見ていられなかった。

カイルは部屋へ戻った後も寝つけなかった。

ついに言ってしまった。押し込めてきたこの想い。本当は抱き締めて無理やり奪ってしまいたかった。けど、傷つけたくなくてやめた。
―――触れたい。あの良い香りのする髪や細い肩、白い肌を紅潮させた頬、全てに。

欲望が渦をまく。どうしようもなくなったカイルは、余計な想いを振り払う為、拳法の型でもやろうと決め、外へ行こうと扉を開けた瞬間だった。
「わ!」
「ひゃ!」
カイルとアティは軽くぶつかる。同時にドアを開けようとしていたのだ。
「びっくりした。カイルさんまだ起きてました?」
「あ、ああ。」
一番会ってはならない女性にカイルは至近距離で会ってしまった。しかも彼女はいつものマントと帽子をつけていない為、身体のラインがよく分かる。
「良かった。私のインクなくなっちゃったんで、分けてもらいに来たんです。明日だと私忘れちゃうから…。」
軽く笑って、インクのボトルを差し出すアティ。

まずい…今はまずい。早く渡してしまおう。
カイルは自分を落ち着かせて、目を合わせずに言う。
「ああ、ちょっと待ってな。」
カイルの大きな手のひらへ、インクボトルが手渡されそうになった時だった。
ゴン!ゴロゴロゴロ…。

「あ!ごめんなさい!拾いますね。」
転げ落ちていったボトルを探そうと、アティは焦りながらカイルの部屋へ入っていった。
欲望に駆られた船長の頭は真っ白になっていく。
自分の部屋で、かがむアティの足、タートルネックからのぞくうなじ、マントひとつしないだけでだいぶ違う。

―――アティ…好きだ…。

一人の男性の理性は見事に潰されていく。
ついに、静かに扉が閉められた。

アティは机の下からボトルを見つけてそれを拾うと立ち上がり、カイルへ振り返る。すぐ側に彼の真面目な表情があった。高い位置にある瞳をアティは自然と見つめる。
カイルは目の前の、愛してやまない女性が自分に対して警戒していないことを察知し、素早く唇を奪った。逃げられないように、両手でアティの頬へ手を当てておく。
ワインレッドに輝く瞳が見開いた。拾ったばかりのインクボトルが床に落ちる。うろたえながらあとずさりするものの机に足が当たり、もたれながら座る形になった。同時に唇が離れたが、すぐにまた塞がれた。いつの間にか舌が絡みつき、感じた事のない感覚にアティは反応する。
「ふっ…んぅ…。」
カイルの手が大きく膨らむアティの胸へ動く。
「だ…だめ…カイルさん!」
顔を横に動かして、唇を避けるアティだが、カイルは何も言わずに胸を優しく揉みだした。
「ん…っ…。」
アティの真っ直ぐな首筋をカイルは舌を這わせ、耳元で囁く。
「もう、止まらねぇぜ?アティ、好きだ。」
「っ…けど…んっ…。」
アティのひき締まった腿を撫で、そこから腕を服の中に潜り込ませるとカイルの指は器用に、硬くなってピンとたつ乳首を転がす。
「!んんっ…や…ゃぁ…。」
「息、荒いな。どうした?」
「だめ…お願い……。」
アティの切ない表情と声。カイルはアティを机の上に押し倒し、ワンピースをレースの施されたブラジャーと一緒に肩までまくし上げる。明るい部屋にアティの胸が露わになる。
綺麗なピンクに白い肌。充分カイルを夢中にさせた。少し緊張しながらも、カイルの舌はアティの乳首に触れる。
「んっっ!!!だめ、だめ…ぁっ!」
口の中で無造作に転がしていく。アティが懸命に声を押し殺しているのに気付いたカイルは、転がすスピードを早くした。片手を肌触りの良いショーツへ動かすと、そこはもう充分に湿っていた。
「っ!やぁっん…っあ!カイっル…っ!!」
「欲しいんだろ?」
無理やりショーツをはぎ取り、カイルは自分の硬くなって我慢しきれないものをアティの入り口にあてる。
「アティ…愛してる。」
カイルの言葉に、切ない顔が微笑みを見せた。

ヌプッといやらしい音をたてて、2人は
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