ギアス短編2
□学園生活〜ルル様と華麗なる文化祭〜
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「ま、話が終わったところで。もうすぐ開始時間だから、そこの転がってるものを引き摺ってスタンバイしてね」
妖しい雰囲気を払拭するように、ミレイは素早く表情を切り替えた。
それにルルーシュは頷き、自分も着替えに入った。
「…あの」
ようやく起き上がったスザクは、ミレイに声をかける。
「何?」
ミレイは、何を聞かれるのかと、身を乗り出し続きを待った。
スザクは一瞬と惑うが、ついには意を決してミレイに疑問をぶつけた。
「あの、これ…似合ってますか??」
それと同時に小首を傾げ、スカートの裾を持ってあげるスザク。
それはもう、破壊級の可愛らしさ。
ミレイは鼻血を噴きそうになりながら、『ばっちぐーよ!スザク君!!!』と言って、OKサインを出した。
それに少しは自信が持てたのか、スザクは少し頬を染めながらはにかんだ。
それを見て、ミレイはふと思う。
こんなに可愛い子を出しても大丈夫だろうか、と。
(何だか、凄いことになりそうね)
ミレイはこれから起こるであろう事を予感し、小さく苦笑した。
でも、ま。
何が起こったとしても、きっと最凶の魔神様が可愛いメイドさんを守ってくれるだろう。
ミレイはそう納得して、そっと部屋を出た。
「スザク?会長は出て行ったのか??」
後ろから声をかけられ、スザクは慌てて後ろを見る。
そこには…。
「あの…ルル…??」
「何だ??」
チャイナ服に身を包んだルルーシュの姿があった。
「えっと、あの…似合ってるね」
スザクはルルーシュの姿に驚きながらも、素直に感想を述べる。
ルルーシュが纏っているのは、黒を基調としたチャイナ服。
ロングのスカートから覗く白い足が酷く艶かしく、何となく妖しい色気を醸し出していた。
ルルーシュはにっこり笑って『ありがとう』と答えた。
その笑顔と、また服が良く似合っていてスザクは顔を真っ赤にして俯いた。
そんな初心なスザクの反応を見て、ルルーシュはまた微笑んだ。
可愛らしくて仕方ない。
格好とまた相成って、いつも以上に可愛らしさがアップしている。
きっと、他の者もそう思うだろう。
だから。
(守ってやるからな、スザク)
チャイナ服な魔神様は、心の中でそう決意した。
いよいよ、ミスコン開始時間が迫る。