ギアス短編2

□甘い風邪にご用心
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風邪をひくと、

何故か心細くなったり、

甘えたくなったり、


するんだよね



だから、今日は


君をいっぱい甘やかそう











『甘い風邪にご用心』









スザクは今日、学校に来ていた。

今日は軍の仕事もなく、久々に学校に来れた日。
だから、スザクは上機嫌に登校してきた。


やっぱり、スザクとしては軍に居るより学校に居るほうが楽しい。

少ないけど、シャーリーやリヴァルといった友達も居るし、何より…。


ルルーシュも居る。



だから、スザクは久々に登校できて嬉しかった。
良かったと思っている。


多少、無理をしていたとしても。





後々を思えば、この無理が原因だったのだけど。












「おはよう」

スザクは扉を開けて挨拶をする。

「おはよう!スザク君!」

「おはよースザク!」


それに返ってくる挨拶。

シャーリーもリヴァルも元気そうで、スザクはほっとした。



そして、スザクはもう1人の気になる人物に目をやる。



そこには。

「おはよう」

優しい笑みを浮かべてスザクを迎えるルルーシュが居た。


「おはよう」

それが嬉しくて、スザクは笑顔で挨拶を返す。



やっぱり、来て良かった。
スザクは思った。




でも。



スザクの顔を見た瞬間、ルルーシュの顔が曇った。


「ルルーシュ?」

スザクはそれを不思議に思い、ルルーシュに問い掛ける。

ルルーシュはそれを無視して、スザクのほうへと歩み寄る。
そして、スザクの目の前に立ったルルーシュは、不意に顔を近づけてくる。


「え?え?」

「ちょ、ルル??」

スザクと周りが驚く中、ルルーシュは構わずスザクへと顔を近づけていく。


「あ、の…」

「ちょ、ちょっと!何してんのよ!!!」


カレンが叫んでも、ルルーシュは顔を近づけることをやめない。


周りが目の前で起こっていることに、ごくりと息を飲む。



唇が触れるまであと僅かというところ。


そこで…。



コツン。




と、額が当たった。



「??」
スザクが突然当たった額に首を傾げていると、ルルーシュが口を開いた。









「おまえ、熱があるだろう」


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