ギアス短編2
□君と僕と
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君が僕で
僕が君
果てさていったい、どういうことやら?
『君と僕と』
朝。
外では小鳥が囀り、窓からは明るい日差しが差し込んでくる。
今日はとてもいい天気。
そんな朝日の差し込む中、ベットで眠る2人はもぞもぞと起き出した。
何故一緒のベットで寝てるかって?
そんな野暮なことは聞いちゃいけません。
とにかく、起きた2人。
最初にベットから出てきたのはルルーシュで、『うー』と唸りながらもベットの下に散らばっている衣服から自分のものを探す。
そしてやっと見つかった衣服を羽織り、顔を洗いに隣の部屋に移動しようとするが。
「?」
ふと違和感を感じ、ルルーシュは立ち止まった。
(何か…服が小さいな)
昨日まではぴったりだったはずの服が何故か小さい。
一瞬成長期だからか、とも考えるが、一晩でこれだけ大きくなるなど有り得ない。
でもその時はそこまで気にせず、ルルーシュは顔を洗いに部屋を出る。
そして洗面所に来て、顔を洗って。
で、適当に髪でも整えようと、鏡を見たその時だった。
「ええぇぇぇーーーーー!?!?!?!」
「な、何だ!!!」
洗面所から聞こえた突然の悲鳴に、スザクは飛び起き悲鳴の出所へと駆け急ぐ。
「スザク!」
そして洗面所に飛び込み、見たものは。
鏡を見ながら茫然と立ち尽くす、
ルルーシュ。
端から見れば何もおかしいことなどない。
だが、2人にとって見れば大問題だった。
「な、何で…俺が目の前に…?」
「鏡が…ルルーシュが写って…、何で?」
2人は混乱しながら、顔を見合わせる。
ルルーシュの前にはスザクが。
スザクの前にはルルーシュが写る。
何も特別なことはない。
だがそれはあくまでも端から見れば、の話。
だって2人の目線で見れば。
スザクの前にはスザクが居て。
ルルーシュの前にはルルーシュが居る状態。
つまり自分が自分を見ている状態。
暫らく2人は見詰めあい、そして2人揃って動いた。
飛び込むように見たのは、鏡。
2人揃って見て見れば。
「…嘘…」
「俺が、…スザク?」
「「えええええええええーーーーーーー!?!?!?!?!?」
とてもいい天気の日。
そんな2人の悲鳴が響いた。