ギアス短編2
□ただ、君の手を
1ページ/9ページ
たとえ穢れた手だろうと
俺はもう、その手を離さない
『ただ、その手を』
c.c.に触れて「視た」世界。
そこで「視た」…アイツ。
真っ白な世界で、
叫んで、
嘆いて、
傷ついていた。
何故?
どうして?
断片的に視た記憶では、それがわからない。
絶望に染まった瞳。
それは、…何故だ。
何の答えも出ないまま、日常がやってくる。
その日はナナリーが熱を出して。
「それ」について考える暇も無かった。
そして、アイツも学校に来ないまま。
数日が過ぎた。
だけど。
だけど答えが欲しかった。
知りたかった。
あの世界で視た、アイツの絶望を。
そして…、何故それをあのナイトメアフレームと対峙したときに視たのかを。
…ただ、
知りたかった。