ギアス短編2

□朝のそんな日
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たまにはさ、ドキドキしてみるのもいいんじゃない?














『朝のそんな日』













「む…ぅ…?」

朝日の光が射し込む中、スザクは目を擦りながら起き始める。
まだ寝惚け眼で、ちゃんと起きれていないスザクは、何となく寒くて布団の中から出ることに迷う。

でも今日は学校で、もうそろそろ起きなければならなかった。

スザクは唸りながらもどうにか起き上がった。



だが、

「…?」


(何だか…下がスースーする…)


ふと違和感を感じて、布団を捲り上げる。


すると。




「…え?」


スザクは自分の下半身を見て驚いた。


「な、何で…下履いてないんだろう…」


スザクは不思議がって、思わず隣を見る。
そこには、昨日から一緒だったルルーシュが寝ていて。

まだ、ルルーシュはぐっすりと寝ていた。


だが、ふとルルーシュを見て気づいた。

「…なんでルルーシュは上、着てないの…かな?」

スザクは訝しんで、ルルーシュをもう一度見やる。
だが、ルルーシュは相変わらず起きる気配はなく、ぐっすりと眠っていた。

スザクは溜息をつき、ついにはルルーシュを揺り起こす。

「ルルーシュ…ルルーシュってば…。起きてよ」


だが、ルルーシュは起きることなく唸るだけ。

スザクはもう一度溜息をついて、ルルーシュをさらに揺り起こした。

「もう、…。さっさと起きて」

スザクはぺちぺちとルルーシュの頬を叩き、どうにか起こそうと試みる。

スザクの再度の声に、ルルーシュは顔を顰めながらも漸く目を開いた。
寝起きの、不機嫌な顔をしながら、ルルーシュはのっそり起き上がった。

「何だ…?」

「何だ、じゃないよ」

スザクも負けず不機嫌にしながら、ルルーシュを睨んだ。
その顔にルルーシュはぼんやり首を傾げる。

何でそんなに不機嫌なのか、と。


その顔を見て、スザクは再び溜息をついた。


「もう…」


スザクは頬を膨らませ、ルルーシュを睨んだ。
それを受けて、ルルーシュはさすがに事態を理解してきたのか、苦笑いを浮かべた。

「…ごめん、な」

「理由、わかってる?」

スザクの責めの言葉に、ルルーシュはさらに苦笑した。

怒られる理由は、何となく思いつく。



「まずは…起きなかったこと」

「そうだね」

スザクの頷きに、ルルーシュは確認してから続けて言葉を紡ぐ。




「そして…

この格好」




ルルーシュの答えに、スザクは大きく頷いた。


それに、ルルーシュはさらに苦笑いを浮かべた。


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