ギアス短編3
□I love you!
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大事な人に傷ついて欲しくないというのは、恋人として当たり前ではないでしょうか!?
『I love you!!』
爽やかな朝日の零れる学園の中。
ただ今ルルーシュは血眼になってスザクを探していた。
今日で5日、スザクに会っていない。
連絡を受けたミレイによると、『仕事の都合』らしい。
最初の頃は我慢していた。
本当は嫌だが、スザクが仕事について真面目なのを知っていたし、それを邪魔する権利はルルーシュにはないと思っていたからだ。
だが。
いくらなんでも5日は、長すぎる。
5日も仕事という都合で拘束する仕事など、どこにある。
それを考えると、ルルーシュの我慢などとっくの昔に限界を突破していた。
「あーーーーー!!!!スザク、早く会いたいーーーー!!!!」
限界を突破したルルーシュは、思いの丈をぶつける様に空に向かって叫んだ。
それを聞いていた周りの人間は、吃驚してルルーシュを見た。
でも等のルルーシュはお構いなし。
「スザクスザクスザクスザクスザクスザクスザクすざーくーーーー!!!!」
ルルーシュは只管スザクの名を叫び、スザクが学校にやってくることを願った。
だけど返ってくる答えはなく。
その声は虚しく空に響くだけだった。
その事実に、ルルーシュは俯いて悔やんだ。
そして、誓う。
「絶対…スザクを軍の仕事から解放してやる!!!!」
誓いの言葉は、空に木霊する。
ずっと、遠くまで響くように。
空に響いたこの誓いの言葉が、後にルルーシュの暴走を引き起こすとは誰もまだ知る由もなかった。