ギアス短編3
□学園生活〜ルル様活躍?、運動会〜
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運動会とかそういうの。
何となくいつもよりテンション上がったりしませんか?
『学園生活〜ルル様活躍?、運動会〜』
「は〜い!みんなの会長ことミレイでーすvv今日はアッシュフォード学園恒例運動会の日よ!みんなバリバリ活躍しちゃってちょうだいな!」
おーーーーー!!!!
ミレイの一言より始まった運動会は、異様な熱気と興奮に包まれていた。
何せなんやかんやと平和なアッシュフォード学園。
そして何よりお祭り好きなのだ。
まぁ、このアッシュフォード学園だけでなく、運動会とかそういうイベントごとになると盛り上がるのが学校というものだが…。
とにかく今日は運動会。
熱気と興奮に包まれる、学園の最大のイベントの日なのだ。
もちろん、我らがルル様も…
「面倒くさいな」
いや、あまり乗り気ではないようだ。
「運動苦手だもんな、ルルーシュは」
「…うるさい黙れ。刺身にされたいか」
そう、リヴァルに突っ込まれている通り、ルルーシュは運動が大の苦手。
元々頭で考えるほう専門の男なのだ。
だからこういった運動会とか、球技大会といった体を動かすイベントごとは大嫌い。
体育ですら嫌いなのに、盛り上がれるはずもない。
だったのだが。
「ルルーシュ〜!集合の時間だよー!」
ルルーシュはその声にピクリと反応し、物凄い勢いで振り返った。
そこにはルルーシュにとっては愛しの愛しのあの子こと、スザクの姿が逢った。
しかも、短パン生足という、萌えずにはいられない格好で。
「スザク…、あぁ行こうか」
ルルーシュは今さっきまでの不機嫌な顔を一気にデレデレな顔にして、スザクのほうへと向かって行った。
それを見てリヴァルはやや呆れ顔。
あのスザク馬鹿め!
と、デレデレな後姿を睨み付けた。
だが、そんな視線などルルーシュはお構いなし。
目の前の愛らしいスザクの姿を見るのにいっぱいいっぱいだ。
「今日は運動会、頑張ろうね!」
「あぁ。俺たちがいれば、このチームが一位になるのは当然だ」
スザクの嬉しそうな姿に、ルルーシュも思わず頷く。
そう、ルルーシュにとってはスザクがすべてなのだ。
スザクが運動会を頑張ろう、と言ったからには、苦手なものでも頑張れる。
それがルルーシュなのである。
「でも、あんまり無茶しちゃ駄目だよ?」
いつになく張り切るルルーシュに、スザクは心配そうに声をかける。
自身がルルーシュにやる気の引き金になっているとは気づかずに。
「大丈夫さ。俺だって無茶はしないよ」
心配するスザクに、ルルーシュは柔らかく微笑みかける。
そんなルルーシュに、まだスザクは不安げだ。
スザクは昔からルルーシュが運動が苦手なことを知っている。
だからこそ、不安になるのだ。
ルルーシュが張り切りすぎたせいで無茶をしないか、と。
でもスザクはわかっていなかった。
この男が、スザクのためなら何でもやらかす男であるということを。
そう、いつもの如くスザクのためなら超人すら越える魔神様。
今回も何かやらかしそうな予感がする。
そんな嫌な予感を感じ取ったのか、周りにいたクラスメイトたちは誰もが体を震わせた。
いつもの、魔神様の降臨を予感しながら。