ギアス短編3
□スウィート・バレンタイン?
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今日は運命の日
貴方に捧げたい、この想い
『スウィート・バレンタイン?』
「きっと喜んでくれるよね」
少年は大事そうに箱を抱えながら呟いた。
緑のリボンがついた、シンプルな箱。
でも、本当に大切そうに抱えている。
そこから、それが彼にとって大事なものであることが感じられた。
今日はセント・バレンタインデー。
大好きな人に想いと共にプレゼントを渡す日だ。
もちろん、この少年も。
「大丈夫だよね。渡せるよね」
少年は改めて気合を入れて、ぎゅっとプレゼントを抱きしめた。
絶対、渡してみせる。
決意を胸に、少年は駆け出した。
彼にとって大切な人に、プレゼントを渡しに行くために。
少年は探す。
大切な、大好きな人を。
少年が駆ける先。
そこに、
求める人が居た。
「ご主人様ー!!!」
少年は嬉しそうに目的の人物の元へと駆けていく。
大好きな、
大好きな、
彼のご主人様の元へ。