ギアス短編3
□猫=大事な人
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おまえが喜ぶなら
この姿も少しはいいかなと思えたりするんだ
『猫=大事な人』
後々思えば、今日はついていない日だった。
だから、さっさと部屋に帰るべきだったのだ。
後々思えばの話だけど。
だけど、後悔しても仕方ないのだ。
だって、もうすでにことは起こってしまったのだから。
(どうして…こうなるんだろうな…)
ルルーシュは生徒会室のソファに顔を埋めながら悩んだ。
どうしてこうなったのか、考えながら。
何故こんなにルルーシュが悩んでいるかというと、それにはもちろん訳がある。
それは、ルルーシュの現在の姿がなにより物語っていた。
現在のルルーシュの姿とは。
(やっぱり何度見ても)
ルルーシュは確かめるように、自分の手を見た。
でも目の前に映し出されるのは。
ふさふさの毛。
ピンクの肉球。
どこをどうみても。
猫の手だった。
そう、今のルルーシュの姿は。
猫、そのものだったのだ。