ギアス短編3

□絆
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命を狙うもの

命を狙われるもの



それが今の立場だった



離れてしまった

その想い



もう、取り戻せない?













『絆』












屋上に風が吹く。

その風が、スザクの頬を撫でた。


その瞬間、気づいた。

「何か…用?」

良く知る、気配を。


スザクに声をかけられ、その気配が微かに動いた。


「わかっているだろう…?」

硬質な、声。
まるで喉元に突きつけられた、ナイフのようだと思った。



わかっているだろう

そう…


確かに、スザクにはわかっていた。
彼がここに来た理由が。


スザクは無意識に胸に手をやった。

彼がここに来た理由。
それが、『ここ』にある。


知らず、胸を掴む手に力を入れる。


ここに。



「…わかってるよ」

そう、わかってる。
知っている。

何より、彼自身が教えてくれた。


だから、わかってる。

スザクは振り向いた。


「ルルーシュ」


目に飛び込んできたのは、スザクが良く知るルルーシュの姿だった。



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