ギアス短編3

□Dearest
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再び出逢えたこと

この日を迎えられたこと



感謝します















『Dearest』














「スザク!」

授業を終え、軍のほうに向かおうとしていたスザクは自分を呼ぶ声に足を止める。
それと同時に振り返ると、走ってくるルルーシュの姿。

「どうしたの、ルルーシュ」

あまりの急ぎように、スザクは何か起こったのかと訝しげにルルーシュに尋ねた。
だが、スザクに追いついたルルーシュの顔は笑顔で。

いい事のようだとわかったスザクは、改めて笑顔でルルーシュを迎えた。


「スザク…、明日。時間…空いてるか?」

急いで走ってきたのだろう。
多少息切れしながらも、ルルーシュは何とかスザクに声をかける。

それにスザクは『明日?』と考え込む。

明日は確か、セシルさんが『軍の仕事はいいから、ゆっくり休んでね』と言っていた。
本当は忙しいはずなのに…。
セシルさんは(無理やり脅して)ロイドさんに許可を取ってくれた。

だから、悪いとは思いつつ明日はお休みだ。


「うん、空いてるよ」

スザクがそう頷くと、ルルーシュの顔がぱぁっと明るくなった。

「そうか!なら、明日の放課後クラブハウスに来てくれないか?」

「うん、いいよ」

もう一度頷くと、ルルーシュの顔はさらに明るくなる。
そして、

「じゃあ、明日の放課後な!絶対に来るんだぞ!!」

そう釘を刺し、ルルーシュはバタバタと慌しく去って行った。



それを手を振りながら見送りつつ、スザクは考える。


「明日って、何かあったけ?」


勉強会?
それともまた食事かな?


そんなことを考えつつ、スザクは軍のほうへと行かないといけないことを思い出し、慌てて走り出した。









明日は7月10日。

ルルーシュの部屋のカレンダーには、その日に赤ペンで大きくチェックが入っていた。




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