ギアス短編3

□憎しみは永遠の愛にも似て
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ずっと昔


悪魔や天使が信じられていた頃



黒き森に、『黒の皇子』と呼ばれるものが居た

その男は、美しき孤高のヴァンパイア

人の血を吸い生きるもの


―人々はそんなヴァンパイアを恐れた

生き血を吸い、人の命を奪う人外のものを…


だからこそ、人々は恐れをなし、生贄を捧げることを決めた



…故郷を守る為に

…自分を守る為に



生贄を捧げ、『黒き皇子』を静めようとした



一年に一度、生贄を捧げる

それが黒き森に広がる里の掟となった




そして今年も


生贄が捧げられる


純真なる心と身体を持つ生贄


それが贄の条件


今年も、贄が選ばれた
純真な心と身体を持つ生贄が…


里の子どもが



生贄に捧げられたものは帰ってくることはない

二度と
決して


だから人々は噂した

『黒の皇子』が子どもを喰らったのだと









そんな伝説の残る『黒の森』




今年も生贄が捧げられる


『黒の皇子』の元へと














『憎しみは永遠の愛にも似て…』


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