世界が変わっただけでこんなにも私は変わった

□恋愛勉強
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「大丈夫ですか?」

べ「…だ…め…」

甲板でぐったりしてるベポに声を掛けたら弱々しい声で返された。

気候が春から夏になったグランドライン。
ペンギンが言うには後3日で島に着くらしいが…


べ「うー…後3日も耐えられない…」


天然の毛皮を纏ったベポにはかなり地獄だろう…

べ「…サファイアは暑くないの…?」

「はい」

浅い呼吸を繰り返すベポとは反対に私は平気だった…
まぁ魔法で体温調節してるから平気なんですけど…


べ「………」


何も語らなくなったベポに私は少し心配になってしまい、魔法を唱えた。


『………ブリザラ…!!』


魔法で甲板に氷の塊を出現させた。

べ「!!?…氷だーーー!!」

「少しはマシになりましたか?」

ベポは幸せそうな表情で氷に抱き付く。

ベ「うん!!ありがとう、サファイア!!」


「どういたしまして。
では点滴の時間なので私は失礼します」


べ「あ、キャプテンも死んでると思うから涼しくしてあげて」


…安易に想像出来る…

真夏の爽やか男児をローでは想像出来ない…
ぐったりと眉間に皺寄せて、不機嫌オーラを出してるに違いない…
で、その不機嫌オーラを浴びた人は涼し…否寒くなってるのだろうと想像していた…





「…大丈夫ですか…?」


ロ「……だりぃ…」


想像通りの姿に内心笑っていた…
声に出して笑ったら何をされるか分からない…
既に不機嫌オーラが出てるのに今此処で笑ったら絶対零度を食らう羽目になる(苦笑)


……ふむ……

私はソファーでぐったり座るローの前に立ち、ローの頬にそっと両手を添えた。

ロ「?!」

「冷たいですか?」

背もたれに頭と両腕を乗せていたローはいきなりの事に驚いた様子で私を見ていた。

ロ「…魔法か…?」

「はい。
私は魔法で体温調節が出来るので…
あまり良くは無いと思いますが…」

夏は暑くて冬は寒いのが普通で、魔法で解決するのはどうかと思うけど…暑いから仕方ないですよね?












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