世界が変わっただけでこんなにも私は変わった

□私の先生は摩訶不思議
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―軽い拒食症に極度の栄養失調―


医者の診断を私は静かに座って聞いていた…かなりふかふかなソファーに。


「………」


医者…ローは何やら本棚で調べもの中だった…
本棚には医学書が無数に並べてあり、彼が本当に医者なんだと初めて実感する。


ロ「腕を出せ」


素直に腕を出すと袖を捲られ少し眉間に皺が寄るローに私は俯く…


ロ「…痩せ過ぎだ…」


腕を圧迫され血管が浮び上がると注射をされる。


ロ「栄養剤だ。明日からは点滴もする」


「点滴?」


ロ「本当は口から摂取するのが一番良いんだが無理して食べるのは身体に毒だ…
徐々に点滴の量を減らし食べる量を増やしていく」


注射を射つ腕に絆創膏を貼るローの顔は紛れもなく医者だった…


「…ありがとうございます…」


お礼を言うと頭を撫でられた…


ロ「取り敢えずは量は少なくて良いから三食は食べろ。
慌てず徐々に身体を慣らしていけ」


「……三食……」


1日三食も食べるなんて信じられなかった…
一食でも食べれたら幸運だった私が居た国とはえらい違いだ…


ロ「ちょっと動くなよ」


「……!?」


隣に座るローに肩と膝裏を持たれてはそのままローの膝に乗せられていた…


ロ「……お前身長は?」


「160ぐらいです」


私を持ち上げたローは何故か悲しそうだった…


ロ「体重は大体38sって所だな」


・・・何故分かる?
私は自分の体重を知らないのに何故ローは分かるのか…?


ロ「先ずは40sを目指して増量していくぞ」


「……はい」


ロ「これから毎日部屋に来い」


点滴するからと言われて素直に頷いていた。


ロ「これで俺が医者たど信用しただろ?」


まだ根に持ってたのかしら?


「はい…ローは私の先生です」


ロ「フフ…なら完治するまでちゃんと最後まで面倒みてやる」


再び体勢が変わりローの膝に座ると後ろから抱き締められ私は固まった…
私の背中とローの胸が重なりお腹に手を置かれてはギューって抱き締められる…


「っ…ロー?」


ロ「治療費だ…何もしない…」


既にしてますが…?


ロ「……どんだけ過酷な人生送ってるんだよ…お前は…?」






切なげに呟くローに胸が痛くなった…


















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