世界が変わっただけでこんなにも私は変わった
□恋愛勉強
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船に乗って一週間が経っていた。
毎日少量の食事と点滴を射つ生活にも徐々に慣れてきていた…
勿論慣れない事もあった…
「………」
ロ「まだ慣れねぇのかよ?」
ソファーに座るローの膝で固まってる私。
右腕には針が刺してあり細い管が私の腕と点滴を繋げていた…
点滴は毎日の日課で、点滴をしてる間はローの膝で大人しく抱き締められる…これが治療費と言っていたローに私は逆らえず…
「………」
ロ「ベポには自分から抱き付いただろ?」
「ベポは熊でローは人間…
ローが信用出来る人で有ることは理解してるつもりです…
けど身体がまだ慣れなくて…」
最初の点滴の時も同じ体勢で点滴をしていた…
後ろから抱き締めるローに私は異常に反応してしまい終始緊張してたのだ…
少し不機嫌なローに弁明はした…
誰かに背中を見せる事も、背中を預ける事もした事が無いと…
―なら毎日こうすればいつかは慣れるだろ?―
言われて一週間経過したが、私は慣れずにローの膝で固まっていた…
最初の三日間は震えも生じていたが、今は震えも止まっていて私なりに一歩前進と言いたいが…
ロ「まだまだ時間掛かりそうだな」
私の頭に顎を乗せるローの溜め息が髪に掛かり、私も釣られて内心溜め息を吐いていた…
本当は違うのです。
身体が慣れてないのも有りますが…
本当は…
胸がドキドキして…
恥ずかしくて…
日数を重ねれば重ねる程…
私の心は熱くなっていくのです…
ロ「この様子じゃお前、恋愛経験は全く無しだな?」
恋愛経験?
そんなのは…
「してる余裕も無かったです」
ロ「なら俺が教えてやるよ」
教える…?
「恋愛は教わるものなのですか?」
ロ「ならサファイアにとって恋愛は何だ?」
した事ない私に聞かれても…
「…未知の世界…
愛、嫉妬、寂しい、恋愛による喜怒哀楽を私はまだ知らない…」
ロ「未知の世界…か」
「いつか知る時が来るのでしょうか?」
ロ「意外に早く知れるかもな」
「何故ですか?」
ロ「ハァ…お約束な奴だな…まぁ予想済みだが…」
再び溜め息が髪に当たっていた…
もし、知る時が来た時には…
相手が貴方だったら良いなと密かに思う自分が居ました…
。