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□安定剤×興奮剤=恋人
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静まり返った夜中の船内…
私は船内を静かに歩き、食堂を目指すのだった。
食堂に向かう目的はハッキリ言って酒である。
何故酒を飲みたいかは寝れないからである。
何で寝れないかは偶々である。
…以上。
食堂に入り、グラスに氷とお酒を注ぎ、ウィスキーをロックで一気に飲み干した。
「…んまっ」
私は一杯で酔える程安上がりな体質じゃない…
グラスにウィスキーを入れては飲んでを繰り返した。
「/////」
一本空けた。
楽勝。
…良い具合に酔いが回ってきた。
食堂にはソファーが有り、私は其処で飲んでいたが、ソファーに横になり頭を左手で支えて、右手はグラスを持っていた。
まぁ、お行儀が悪い格好をしていた…
「…煙草吸ったら戻ろう…」
私は煙草を吸い、誰も居ない食堂に煙が漂う。
…これで少しは寝れると良いけど…
私は煙草を吸い終えると後片付けして、部屋へと戻った。
「………一睡も出来なかった…」
何故?何故?何故?
結局私は寝れずに、今は甲板で寝転がり雲を眺めていた。
「ふぁ〜」
当然だけど、寝てない私は欠伸ばっかり出てしまう。
…今頃眠気が襲ってきやがった…
私は本を顔に被せて、両手を枕に眠りに就いた…
気候は初夏。
昼寝には絶好のお天気だった。
「ZZZ」
私は爆睡していた。
何か辺りが騒がしいが、気にせずに寝る。
べ「スイ〜」
柔らかい肉球が私の身体を揺らすが、起きるわけがない。
べ「起きないよ、キャプテン」
ロ「本を退かせ」
べ「うん」
…んっ!?
眩しい!!
「う〜」
私は手をあちこちバタバタさせながら無意識に本を探す。
「…本…返し…て…」
人の眠りを妨げるな。
べ「あ、起きた」
起きたんじゃない。
起こされたのよ。
私は本を諦め、ゆっくりと瞼を開けた。
「………」
太陽が真上にあって眩しい…
手を顔にやるが太陽の光は馬鹿にしちゃいけない。
ロ「やっと起きたな」
「…睡眠妨害で訴えます…」
私は身体を起こし、隣で座っているローを睨む。