世界を越えた恋をしましょう

□熱帯夜以上の夜
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暑い…
夏島の気候の所為で暑いのは仕方ない…
けど、夜になってもこの暑さは勘弁して欲しかった…

ロ「………暑ぃ」

ちなみにローは半分死んでる。
ローは寒い国出身なので寒いのは平気だが、暑いのは苦手の典型的な雪国体質だ。
上半身裸でベッドに横になってるローは完璧に夏バテをしていた。

「大丈夫〜?」

団扇でローを扇ぐが、生温い風しか生まれず効果はあまり無い。

ロ「………」

反応すらしないローはただベッドで怠そうに横になっていた。

キッチンで飲み物と氷を貰って来ようと部屋を出た。
水分だけは定期的に飲まないと脱水症状を起こす。
医者が脱水症状なんて洒落にならん。

廊下を歩いていると、嫌なうねり声がやたらと聴こえ、皆もこの暑さにやられていた…

冷蔵庫から冷たい水を出し、大きめのグラスに氷と水を注ぎ、スライスレモンを浮かせた。
レモンを入れるだけで大分味は清涼感が増す。

氷水を入れたボールにタオルを入れて絞り、グラス2つと冷たいタオルをトレーに乗せて部屋へ戻る。




「えいっ」

ロ「冷てぇ…」

タオルをローの顔に乗せ、グラスを窓際に置いた。

「水分だけは取ったほうが良いですよ」

ロ「………あぁ」

怠そうに起きては水を飲むローに苦笑いしながら私も水を飲んでは喉を潤した。
ベッドに座って足を組み、団扇で自分を扇ぐ。

ロ「よく平気だな」

「…心頭滅却すれば火もまた涼し…です」

ロ「汗掻きながら言うな」

「だって暑いんだから無理ですー」

肌に付く髪の毛がうざくてゴムで結び、ピンで軽くアップにする。

ロ「誘ってんのか?」

「はい?」

ロ「項が色っぽい」

「ひゃ!?冷たい…!!」

項を舐められ変な声を出してしまい慌ててローから離れようとするが、身体を押し倒されていた。

「……まさか」

ロ「あぁ…やる」

「こんな暑い中?」

ロ「お前が誘うからだろ?」

「誘ってないです」

前髪を掻き上げ額にキスをされる。

ロ「ククッ…嫌なら抵抗しろ」

楽しそうに笑うローが小憎たらしかった…

「抵抗出来ないの知ってるくせに……ローはズルい…」

ロ「…可愛い奴…」











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