戦国無双夢

□女は辛いよ
1ページ/4ページ









痛い…
痛過ぎる…
何でこんなに痛いのよ…


「女を辞めたい」


母「健康である証拠なんだから喜びなさい」


「…痛くて喜べないわ…」


大阪城の一室で囲炉裏を母と独占しながら生理痛と戦っていた。
鎮痛剤もカイロも無い時代の生理は辛く涙が出そうだった。


母「何か欲しい物あるの?」


「バ〇ァリンルナ」


母「他には?」


「カイロ」


母「……他には?」


「…湯たんぽ…」


母「全部この時代に無い物ばかりじゃない!!」


母がキレた(笑)


「だから苦痛に耐えてるの!!……ったた」


囲炉裏でプチ言い争いをするが痛みで蹲る。


母「じゃあお父さんに身体を温める料理でも頼んでくるから待ってて」


「料理?」


母「生姜とか根菜を使った汁物とか…あぁ鍋でも良いかもね」


「…少しはマシになるかしらね…」


母が部屋を出ててもそのまま正座したまま蹲っていた。


「…うーっ…」


火がパチパチと鳴る音と私の唸り声だけが耳に入る。


清「何してるんだ…?」


「…痛みと格闘中…」


めっちゃ怪しげな表情で声を掛けてきた清正が部屋に入り隣に座る。


清「アレか…?」


「………うん」


清「そうか」


「女は辛いよ」


清「健康な証拠なんだろ?」


「お母さんと同じ事言わないでよ」


苦笑しながら蹲るのを止めては普通に正座する。


「…冬は冷えるから余計に辛いのよ…」


手でお腹を擦るが余り効果無し。


清「今も痛むのか?」


「うん」


清「…そうか…」


清正は私を軽く引き寄せると、ぽんぽんと頭を撫でる。


「…頭よりお腹撫でてよ…」


清「…恥じらいぐらい持てよ…」


「恥より今は痛みから解放されたいの…ったた」


痛みが走るお腹に苦痛の表情をしていたら、頭を撫でていた大きな掌がお腹に移動し優しく撫でる。


清「俺が撫でても変わらないと思うが…」


「変わるよ」


清正の肩に頭を預けては火を眺めていた。


「少しだけ楽になった気がするもん」


実際心臓がドキドキし始めてお腹の痛みが緩和されてるし…と言ったら清正の顔が赤くなっては外方を向かれた。


清「頼むから少しは恥じらいを持て」


清正は空いてる手で顔を隠しては溜め息を吐く。


「だから恥より痛みからの解放が優先だから」


片目を瞑ってはふふって笑う。
一旦痛みが落ち着くと軽い睡魔に襲われ、暖かい火と清正の温もりに包まれては瞼を閉じた…


清「…馬鹿…」





















次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ