戦国無双夢

□大切な事
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「ただいま」


「………」


「三成?」


敷地内の茶室から三成の部屋に行くと無視された。
筆を動かす背中からは怒りのオーラが伝わる。
不機嫌オーラは慣れてるが怒りは初めてだった…



私何かしたっけ?


「何を怒ってるの?」


「五月蝿い。仕事の邪魔だ、消えろ」


感情の籠もってない声に胸が締め付けられるように痛い…


「分かったわ、ごめん」


三成の背中に言っては静かに立ち去った。
腕を組みながら廊下を歩き、三成の怒ってる理由を考えていた。

…まさか仕事してる恋人を余所に利休さんとお茶をしてたから…?
いや、でも利休さんはおじいちゃんで嫉妬の対象にはならないよね…?
って事は…呑気にお茶をしていた私に対してご立腹なのかしら…?

推測は出来るが答えは三成本人しか分からない…


「言葉に出してくれないと分からないわよ」


盛大に溜め息を吐いてはお城から父の店に向かった。













父「どうした?」


「三成と喧嘩…かな?」


母「あら?珍しい」


父「青春だな」


仲の良い秘訣の一つは喧嘩だから存分に喧嘩しろ、とよく分からない言葉を背中に部屋に籠もるのだった…















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