テイルズ

□疲れた時には甘いものを
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2月14日、バレンタインデー

好きな人にチョコを贈り想いを告げる日
そんな日の朝、ここ灯台の街ウェルテスには激しい戦闘音が響いていた


「「魔人拳・剣」」

地を這うように進む衝撃波が互いにぶつかり相殺された


「クロエ、今日はこの位にしないか?」

「ああ、そうしよう」

二人は軽く息を切らしながら近くにあった木の根元まで行き腰をかけた
今日みたいに珍しくセネルが朝早く起きた時や、二人の暇があった時などは積極的に鍛錬するようにしていた
それは腕を鈍らせないようにという目的もあるが、互いに自己を高めあうこの時間がとても満足のゆくものであるからだった

「しかし、クーリッジがこんなに早く起きるなんて珍しいな」

「昨日シャーリーが家の台所で夜まで何か作っていてあまり寝れなかったんだ」
眠そうに欠伸をして話した

(シャーリーもクーリッジに…)


「クロエ?どうかしたか?」

「え!?あ、うん、何でもない、それより寝ていないなら疲れているんじゃないか?無理せず休めば良かったのに…」

「クロエ、気にする事じゃないよ、俺も一緒に訓練したかったし」

まぁ確かに疲れてはいるけどな…と呟いたセネルの顔は確かに疲れているようだった

「そ、そのクーリッジ、これを…」

「これは?」

「チョコだ、疲れている時には甘いものが良いんだぞ」

クロエに貰ったそれを一口食べると口の中で溶けてとても甘かった

「美味しい、ありがとうクロエ!」

どう致しまして、と言って微笑んだクロエの頬は心なしか赤かった



その後、家に帰ったセネルがシャーリーから今日が何の日か教えてもらい、朝の事を思い出して顔を赤くするまであと3時間


fin
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