企画部屋

□アンケート4位
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 突き抜けた快楽の後、惰性にまかせるがままベッドの中でまどろんでいたが、床に落ちた互いの衣類の中に雨竜の白いブリーフを見つけて前々から気になっていた疑問を口にした。
「なぁ、すげー疑問だったんだけどよ、なんでパンツの裏に自分の名前を書いてるんだ?」
 こいつのパンツの裏事情を知っているのはそう言う仲だからで、真っ白なブリーフの裏側に油性マジックで丁寧に名前を書かれているのを初めて見たときには目を疑った。
 ついさっき脱がしたブリーフにも名前がしっかりと書かれていた。

 タオルやらハンカチとか無くしやすいものならわかる(それもどうかと思うが)。肌身離さず常に身につけている肌着に御丁寧に名前を入れるか、普通?
「どこにでも売ってる特価のブリーフだ。履いてる人も多いだろう?間違わないように名前を書いてなかったら無くなるだろう」
「いや、特価のブリーフをどれだけの奴が履いているねか知らねえけど、そんなトラブルが起こりそうな程どこでパンツ脱いでんだよ…」
 馬鹿にするなと言いた気だが、………気付け、お前が世間からズレてるんだ。
「夏のプールとか」
 市営プールは夏に誘ったが『行く気はない』とあっさりきっぱり断わられたくらいだから行かないだろう。授業ならパンツ投げでもしない限り袋に入れればまず無くならないし、間違える事もないだろう。しかもそれは季節限定イベントじゃないか。
「偶に行く銭湯とか」
 雨竜の行く銭湯は脱いだ服は無料の鍵付きロッカーに預けんだから間違える事はまずない。
「君が泊まりにくるし」
「いや、俺トランクスかボクサーしか履かないし」
「……貧乏を馬鹿にしてる?」
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