企画部屋

□おまけ
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湧いては消える疑問に手にした文庫本の文字が頭に入って来ず、雨竜はしおりを挟むと本を閉じた。
 雨竜の横にはぐったりと一護が床に横になっている。
 4限終了間近に現れた虚に死神化した一護は空っぽのからだを空き教室に置いていった。その派手な外見で買わなくても良い恨みをよく買ってしまう一護は死神化した時の体の隠し場所をある程度決めている。
 一護を良く思わない人間が居る所は人気の少ない場所なので、そこを避けると体の置き場所も数ヶ所に決まっていた。それでも、教室外に人が溢れる休憩時間には一護の副業を知る人間が決まった場所を探し、悪戯をされないように見守るのが暗黙の了解になっていた。
 今日はたまたま雨竜が一番に見つけ、床に寝転がる一護の体を教室の端に寄せるとポケットに入れていた文庫本を取り出し、主が戻るまでと読み始めた。

 そして、冒頭に戻るわけだが、雨竜の集中力を乱すまでの疑問、それは……。

『死神化した時の下着ってどうなってるんだ?』


 魔女っ子よろしくな変身っぷりも疑問だが、そこには突っ込んではいけない何かがある。
 だが、一護は下着の代わりにTシャツを良く着ているのだが、死神化した彼は素肌に死覇装を羽織っている。
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