Story

□ジンクス コ哀←光
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「なぁ、いいだろ?」
「嫌。しつこいわよ」

教室の中で二人が話してる姿は、廻りの好奇の目をしめました。
二人とも、容姿端麗で、人気者ですから。
男も女の子も彼等を意識してます。

「頼むからさ〜」
「い・や・よ。他の人に頼みなさいよ。貴方の頼みなら誰でも作ってくれるわよ」

二人に近づく事の出来ない、彼等のFanが耳を傾ける中、僕は二人に近付きました。

「どうしたんですか?」
「聞いてくれよ。光彦!体育祭のハチマキ作ってくれって頼んでるのにさ、灰原が作ってくれないんだぜ?」

今度の日曜日にある体育祭で使用するハチマキは自分で作らなくてはいけない。

だから、ジンクスがあったりするんです。好きな人のハチマキを作ってそれの端に自分のイニシャルを、もう一方に相手のイニシャルをいれて、それを使ってくれれば両思いになれると。

コナン君は知ってるのでしょうか?

「俺が不器用なのは知ってるだろ?なぁ」

……どうやらジンクスは関係なく、作れないだけのようです。

「私だって忙しいの。誰かさんのせいで運営委員なんて、させられてるから」

そういえば、運営委員でしたね。コナン君と灰原さん。

「だってさ〜。色々動くのに知らない奴とより、知ってる奴との方がいいじゃん?お前なら遠慮しなくていいし」
「…そうね。少し遠慮して欲しいわね。私にかかる仕事の方が多い気がするもの」
「気のせいだって。俺だってやってるんだから」

二人の会話が逸れていく。だいたい、いつもの事ですけどね。



体育祭はあと三日ですか…。



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