ヘヴィ・デイズ

□第3話*K or D
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建物全体を見上げると、上の階は住居っぽくなっていて――

「うな!?」

いきなり首根っこを掴まれ、驚いて振り向くと、案の定、悪戯っぽい笑顔がそこにあった。

「ほらほらー、ぼさっとしてない。行くよ」
「な、何するんですか!」

恨めしげに言うと、吉岡が怒ったー、と楽しげに言いながら階段の方へ行ってしまった。

なんか…溜め息が…。

大人げが無さすぎる。
年齢不詳な流柳だが間違いなく俺より年長者だろう。いいのか、あんな大人。税金払ってんのかなぁ。

税金を払うイコール大人という方程式は我ながらどうかと思うが、大人マイナス大人っぽいことイコール流柳という方程式は成り立ちそうだ。俺は妙に悲しくなりながら、もしかしたら壺を売りつけようとしているかもしれない二人の後を追った。



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