ウタリ

□後書
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ウタリを書き始めたのは、確か
「不老不死の男の一人称小説が書きたい」という思い付きから始まったものでした。
いままで不老不死の人間が出てくる小説は沢山あっても、その一人称は見たことがなかったからです。

はじめ、ガイとともに旅に出ていたのは紛れもなくナフィーでした。
ガイが、幼くみすぼらしい少女ナフィーを拾い、一緒に旅をする話でした。
彼女が成長してガイのことが好きになって、不老不死ののろいを解こうと奮起する話だったように記憶しています。
カゼリトに

「確かにガイは不老不死だ。ずっとお前と一緒にいたかもしれない。
でもな、いつかはお前も死ぬんだよ。ガイを追い越して老人になって、お前は死ぬんだ。
ガイをひとり残して死ぬんだよ。お前も、オレも」

といわれるシーンがありました。
そこれナフィーは

「そんなのやってみないとわからないでしょう!私が、ガイを救えるただ一人の人間かもしれないじゃない!」

と言い返します。
そのメモだけが残っていたのです。
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