ウタリ

□後書
3ページ/7ページ

しかしあまりにもその話は長いのです。
まあネタだけでも残しておこうか、と思ってウタリは一度眠りにつきました。

ある日、私が中学の頃の落書きノートを整理している時でした。
荒野にポニーテールの少女が立っている絵がありました。
彼女は寂しそうに横顔で笑っていました。
そして、横にこの文が添えられていました。

「たった一つ願いがかなうとするならば、
お願いします。
私がこの世界で生きることを許してください」

生きることを許されなかった少女。
生きたいと切望しながら、存在すらみとめられなかった少女。

この一ページを見た瞬間、ウタリのヒロインは入れ替わったのです。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ