短編

□鬼ごっこ
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「オニさんコチラてのナルほうえ〜」
3,4歳の少女が楽しそうに手をパンッパンとたたきながら言う。
「ど、どこぉ?」
目隠しをされた小女が首を傾げている。
それを楽しそうに少しはなれた所から羨濡が見ていた。
―そう言えばエンたちも昔はあんな事して遊んだっけ。
『鬼ごっこ』
―数年前
「レン〜こっち、こっち」
エンジュがブンブンと手を振りながらジャンプしている。
「れんクン〜ここだよ」
マイも楽しそうに言う。
「おい!まてって」
レンが言うより早く二人が逃げる。
エンジュは森の中へと入って行ってしまった。
―ここどぉこ?あれ?レンたちは?
―こわいよーユーちゃん


「おーいエンジュ。どこだー」
「エン〜もうおしまいだよー。エンどこまでいっちゃたんだろう?」
マイがレンに聞く。
「おれがしるかよ」
「そっそうだね。ゴメンネ」


「レン〜マイーどこいるのー」
―ふたりともいっつもエンがとうくににげるからどうでもいくなっちゃんだ
エンジュはその場に座り込んでしまった。
「エンジュ!なんでこんなあぶない森に?」
「れおぉ。エンねおにごこ…レンとマイどかいたー」
そう言うと泣き出してしまった。
「エンジュこわかったんだね。もうだいじょうぶだよ」
そう言ってエンジュの頭を撫でる。
エンジュはギューとレオの服を掴んでいた。
「さぁエンジュお家にかえろっか」
エンジュはコクンと頷いた。

 END

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