蒼い鳥 -Dear Friend-
□humanoid(唯世目線)
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翌日。
僕は、相馬君の家に行った。
―ピンポーン♪
『はい。』
「あっ、空海君の友達の辺里唯世です。空海君に用事があって来ました。」
『空海なら、さっき、出かけたよ。
か?』
「あっ、いいえ…また来ます。」
・
相馬君に会えないじれったさを隠せないまま、僕は、近くの公園に来た。
「会いたいよ…会って声が聞きたいよ…相馬君…。」
そう呟いて見上げると太陽が眩しく照らし、雲一つない青空が広がっていた。
?「よう。なにしけたツラしてんだ?唯世。」
「えっ…?イクト兄さん…。どうして?」
イクト「そんな、ツラしてると、トンビに油揚げを盗られるぞ?」
「…ごめんなさい…。なんでもないです。」
イクト「とかなんとか言って、今にも涙腺崩壊しそうじゃん?何があった?俺で良ければ相談にのるぞ?」
僕は、イクト兄さんに相馬君とあむちゃんのことを話した。
イクト「なるほど、それ以来、そいつとは音信不通なわけか…。」
「彼を裏切るつもりはなかったんです…僕は、だた…あむちゃんと…」
イクト「ってもな、俺がそいつなら、俺もそうするぜ。ほら。」
そう言って、ハンカチを手渡してくれた。
僕は、泣いていたみたいだ…。
「…ありがとうございます…。
・
別れ際…
「今日は、本当にありがとうございます…」
イクト「唯世、元気になるおまじない。」
「えっ?…んっ!」
イクト兄さんが…
僕にキスをした。
おでこに…
イクト「どうだ?」
「…いっ、イクト兄さん!!」
イクト「そんだけ言えりゃ、まだまだ大丈夫だな。じゃあ、元気でな。」
それだけ言って去っていた。
「…もう…。」
恥ずかしくて穴があったら入りたい…。
でも、少しだけ、気が楽になった。