蒼い鳥 -Dear Friend-
□humanoid(唯世目線)
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唯世
「僕、あむちゃんのこと好きになったから…ごめんね…相馬君。」
僕は、相馬君を捨てた。
「どういうことだよ…唯世!」
あむちゃんが家に帰ってから、相馬君と一対一で話し合った。
「言った通りの意味だよ?僕は、あむちゃんのことが好きだ。」
―ドタッ!
「うっ!」
「お前、いつから、日奈森のこと名前で呼ぶようになったんだ!返答次第じゃ、ぶん殴るぞ!」
僕は、押し倒され、頭を床に何度も打ちつけられた。
「どうした!なんか言えよ!」
僕は、敢えて黙っていた。
これ以上、僕の口から出る言葉で彼を傷つけたくなかったから…。
―バキッ!
相馬君は、ゆっくり立ち上がって僕に背を向けた。
「相馬君…。」
「もう…帰る…。」
・
「相馬君、待って!相馬君!」
振り返ることなく家を出て行ってしまった…。
「相馬君…ごめん…ごめんね…。」
・
次の日、ロイヤルガーデンで…
やや「唯世、どうしたの!その顔!」
次の日、僕は、顔が腫れたまま、
「あっ、これ?ちょっと、転けて顔打っちゃって…ハハハ。」
なぎひこ「もう辺里君ったら…。気をつけなよ?」
藤咲君に殴られていない方の頬を軽くつねられ、周囲は、笑い声に包まれる。
お昼休み…。
あむ「唯世君…あの後、何かあったの?」
「えっ?どうして?あの後、相馬君とは何もなかったよ?」
あむ「ウソだ!私が帰った後、空海に殴られたんじゃないの?」
「何もなかったよ!本当に…。僕を信じてよ…。」
僕がそう言うとあむちゃんは、走ってどこかへ行ってしまった。
恐らく、中等部に行って相馬君に僕のことを聞きに行ったんだ。