P妖艶P
□黒い蝶
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こぽっ・・・
こぽこぽっ・・・・。
「我が、魂よ・・」
地下室に響く低い声。
途端に輝く光。
それを、一人の男は隅のほうで呆然と見ていた。
今から記念すべき自分の兄弟が生まれる瞬間なのだが・・
感動という文字も男、強欲にはなかった。
そう、強いて言うならば”無関心”がしっくりくる。
「あぁぁぁああああ・・・・!!」
苦痛に怯えた声。
耳を塞ぎたくなるほどの、声に強欲のグリードは顔を顰めた。
それと同時に生まれた、兄弟。
白い肌に映える腰まである黒い髪。
中性的な顔。
「・・さぁ、お前の名は今から嫉妬だ。エンヴィー・・・。」
「・・・・・・」
まだ、感情をしらない嫉妬は無表情のまま、座り込んだ。
それが全ての始まりだった。。