P暗黒P

□軌跡
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#軌跡#

そうだ…。

僕は一目見た時に思った。


アイツはライバル以上になる。

彼女以上のものを僕に齎す…。


★〜★〜★〜★〜★〜★

――――――軌跡


「あ〜…っ。足が痛い!!一体何時まで歩くのよ!?」

神殿へと続く森の中に不機嫌そうなルーティの声がこだました。
神の目保護という指令をセインガルド王から承った一行は指令の内容が内容なだけに三日間歩き通しで今は急な坂道を上ってきていた。

「煩い……黙って歩け」

悲痛な叫び声を受け流すように汗でへばり付いた黒髪を手で払いリオンは答えた。
内心自分もその体型いわくとっくの昔に体力の限界を越えていたが、立ち止まる訳にもいかず思わず声がいつもより苛立ってしまう。

「Σなによ?!!大体ね…あんたがペースを考えないで歩き回るからでしょ!?これで神殿についてモンスターでもいてみなさいよ…どうやって戦えっていうのよ…これこそ神の目が奪われておしまいじゃない…だからガキなのよ。」


うきーっという効果音が似合いそうな位の剣幕でルーティがまくし立てる。
リオンもいつもならこのくらい余裕で厭味を返すところだが、ふと無言で押し黙ってしまった。

「おい、ルーティ言い過ぎだぞ?」


横から直ぐさま諌める声を上げるマリーだが、もはやその声はルーティには届いていなかった…。

「うっさいわね…私は今不機嫌なの!ったく、何とか言いなさいよ!??」


勢いあまりリオンの肩をぐいっと掴んだ


―――――はずだった。


「リオンっ……!??」


目の前が暗くなり意識が遠のいたリオンに聞こえたのは今までそこに居たのかさえ分からないほどにオロオロしていたスタンの声だった…。



++++++++


『坊ちゃん…?…大丈夫ですか……坊ちゃん?』


「ん……っ」


いきなりダイレクトに聞こえてきた声にリオンの意識は一気に呼び覚まされた。

『坊ちゃんってば!!!』

「煩い……シャル…そんなに大声出さなくても…聞こえてる…。」


ふらつく身体を押さえてふと傍らにある剣に手を伸ばす。

「大分寝ていたみたいだな…他のやつらはどうした…?」

周りを見回せばすでに薄暗く焚火が焚かれており他の面子がいなかった。

『さぁ…?それより坊ちゃんそんなに疲れてた…?』
質問に対して質問で返され一瞬閉口するリオンだが、すぐに気を取り直して否定の意味で首を振る。


「いや…別に…。」


『また強がらないでよ…。僕の前くらいでは。』


「強がってなど……」


『強がってるじゃないですか…?スタンだっけ……そんなに坊ちゃん気にいった…?ずっと気にしてますよ?……妬けるな…僕も人型だったら…』


「っ……シャルっ!!!」
「リオン…?!だめだろまだ寝てなきゃ!!!」


感情的になり立ち上がろうとしたリオンの手をいきなり後ろから現れた手が掴んで制止をかけた。

パチっと焚火が音を立てる音だけが響く。


一瞬の静寂のあと、ふぅっと息を着いてスタンがいきなりリオンを抱きすくめる。

「っ…!?なっ…なっ!??//」


「いや…だってリオン冷えてるだろ?!」


既にシャルティエは不機嫌そうに黙り込んでしまう。
「…離せ……!」


それでもなお、暴れ出すリオン。

「………」

それを見たスタンはすっとリオンの顎に手をかけて。

……………口付けた。


「っ……!??ンッ…ふっ//」

驚くリオンを押さえ込み容赦なくぬるっと入りこんできて何かの液体が流れ込んでくる。
同時に襲ってくる、だるさと睡魔。

「……ごめんな?…無理に睡眠薬飲ませたんだ。…やっぱりリオン疲れてたみたいだから。」


リオンの意識が朦朧とする中で聞こえてくる心配の入り交じった声。

「ス……タン」

無意識に握った相手の服。

それは目が覚めた時に何かが変わる軌跡のあいずにも思えたほどだった。


*****

長くなったんで強制終了!!!訳わかりませんね……泣
続きますょ(>_<汗)
シャルとスタンとの三角関係を目指してvV笑

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