P暗黒P
□仮面学園
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#仮面学園1#
仮面学園…
それは、成績優秀なものにしか入学を許さない大変厳しい学校である。
例え入学できたとしても、テストで赤点をとれば退学というシステムのもと、今回も魔の期末が迫ってきていた……。
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「ジューダス〜…!勉強教えて?」
二時間目のチャイムが鳴り終わったのと同時に、2-Aの教室にカイルが滑りこんできた。
「なんだ…いきなり。」
さほど驚いてはいないのかトントンと教科書を直しながら仮面ごしにカイルを見てジューダスはふぅと息をついた。
―――理由は分かっている。
ちらりと目線を反らし黒板の横に掛かったカレンダーの日にちを盗み見る、と同時に降ってくる声。
「勉強教えて!!!」
またか―。
内心そう思うがもはや、テスト前にジューダスに泊まりがけ勉強会をしてもらうというのはお決まりのパターンになりかけていた。
「カイル…お前少しは自分でやろうとかいう気持ちは…」
「ないよ♪」
即答。
「(期待した僕が馬鹿だったか。)……じゃあ、放課後に泊まる用意をして僕の家に来い。」
仕方ないと諦め念を押しながら勉強会の約束を取り付ける。
「うん♪宜しくね〜。」
こうして、その日の夜カイルはジューダスの家を訪れる事になった。