黒ネコ注意報?:2
□戻らない日常
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次の日
月曜日なので当然、学校はある。
久しぶりに1人で向かう学校は、足取りが重かった。
応接室に向かっても、彼女の姿はなく、草壁がお茶を煎れているところだった。
「おはようございます、委員長」
「・・・・・おはよう」
雲雀の暗い声に、草壁は彩夏がいないことに気付いた。
「委員長、彩夏さんは?」
「・・・・・知らない」
そっけなく答えて、彼は出て行った。
草壁は何かあったということだけしか分からなかった。
雲雀の足はそのまま自分のクラスへと向かう。
久しぶりに訪れた教室。
クラスメイトや担任が驚いた表情を向ける。
僕はすぐに彩夏の席を見た。
―――――空席
自分と同じく何日も来ていないと思わせる、プリントの束。
必要最低限のものしか置いていない机の中。
彼女の気配は、すっかりなくなっていた。
所有物のみが、彼女の机だと主張する。
その時だった。
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