黒ネコ注意報?:2
□10年後
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「分かんないもんだね」
「分かるならこんなに時間かかってないよ」
「それもそっか」
引き続き機密データをハッキングで探る彼女と、今までのデータをまとめる彼。
彼女の情報収集能力を以っても、未だに謎は解けないでいた。
「・・・・・疲れた。
彩夏、今日はもう終わりね」
「ん〜。
何かこうも見つからないと悔しくなってくる」
「彼方も同じこと言ってたよ」
「こういう仕事って秋夜さんが1番得意なのに」
情報部が全力を上げても、匣の謎は深まるばかり。
風紀財団に所属している情報部員は彩夏と彼方のみ。
情報部のナンバー2とナンバー3を雲雀が引き抜いたのだ。
「仕方ないでしょ。
秋夜さんは向こうにいてもらわないと」
「連絡取れなくなっちゃうもんね。
そういや最近並盛に行かないね」
「何もないからね」
何て言っている時だった。
突然、私の携帯が鳴った。
「はい?」
『彩夏先輩!
並盛に京子を追っている黒い連中が!!』
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