黒ネコ注意報?:2
□試練
3ページ/5ページ
「・・・・・彩夏、代わって」
「どうして?」
「手を下す気にもなれない」
自爆しているツナを相手じゃ、戦意も失せると訴える恭弥。
仕方なく、交代することにした。
「行くわよ?」
「来い」
私は匣を開口して、指示棒を出した。
とてもじゃないけど、扇子を出すほどではない。
バチバチとそれに流れる電流は、10年前とは比べ物にならない。
その上から炎を纏わせれば、硬度も増す。
とは言っても、先ほどγが持っていた精密度Dではあまり役には立たないが・・・・・。
「電流波」
身体が麻痺する程度に流した電気を空気に振動させれば、逃れられるはずがない。
案の定喰らったツナは、動きが鈍くなった。
.