黒ネコ注意報?:4
□黒ネコ注意報?4−Y
4ページ/7ページ
「ふふっ、未来に行って強くなったみたいですね」
「・・・試してたの?」
「それもありますけど、
1番はその服の性能を調べたかったからです」
紫亜が指差すのは先程戦闘前に渡された服。
つい2日前に頼んだばかりの代物だ。
あの時のデザイン通り、
ワンピース型ながらズボン仕様の防御性に優れながら動きやすさも取り入れた高性能な服である。
やっぱり根からの仕事人だ。
「あ、恭弥くんは勝ったみたいですね。
まあ波ちゃんにとっては相性悪いですし」
直接戦闘系と間接戦闘系では一考すると飛び道具を使用するので有利に思えるが、
飛び道具を使えない距離―――直接戦闘系攻撃範囲―――まで詰められると圧倒的に不利となってしまう。
彼方の様に全距離戦闘系なら支障は無いが大抵はどちらかに分かれてしまう。
「それに、相手は戦闘慣れしてる恭弥だしね。
それでも、同じ直接系の青には勝てないと思うよ」
「同じ直接系でも青に勝つのは至難の業でしょう」
「あのスピードに付いていくのが精一杯」
同じ歳に思えない身体能力は恐らく、
恭弥でさえ凌駕すると思う。
そして、恭弥が次に当たるのはその青だ。
・・・私、その第3試合が審判って良いのやら悪いのやら。
.