黒ネコ注意報?:2
□ミニと瞬間移動
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身体の浮遊感が無くなって、血のニオイがする。
目を開けると、青ちゃんが必死に風ちゃんの応急処置をしていた。
「青ちゃん!」
「・・・ミニ」
疲れ切った顔でこちらをみた青ちゃんも、既に限界だったと思う。
2人とも、アジトに連れて帰った方が良い。
きっと、私に捕まっていればアジトに帰れるはず。
急がないと、風ちゃんが・・・!!
「青ちゃん。
風ちゃんを抱きしめながら私の手を握って?」
「分かった・・・」
グローブをはめた青ちゃんの手を両手で握って、私はもう1度力を使った。
今度はアジトを思い浮かべる。
でも、京子ちゃんとハルちゃんに今の風ちゃんを見せるのはいけない。
だから、私はクロームちゃんのいる病室をイメージした。
もう少しだけ、力を。
2人を無事に届けられる力を・・・・・!
『黒ネコ注意報? 第2−X話』
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