小ネタ

小ネタ置き場。
試験期間の更新はこちらが中心。履歴には反映されません。
ジャンルごちゃごちゃ、同性愛夢やパラレルもあります。
◆はやく消えていって、お願いだから(ウルキオラ夢) 



 霊圧がひとつ、消えた。
 それはとても大きな霊圧だった。そして、私にとってとても馴染みのある霊圧だった。
 死んだのだ。
 ウルキオラ様が。
 嗚呼、何故ウルキオラ様が負けたのだろう。ただの死神風情に。二段回目の解放を持った、誰よりもお強いウルキオラ様が、何故負けたのだろう。
 嗚呼、お願い。あなたの霊圧と一緒に早く消えて。私のあなたへの想い。結局伝えられなかった想い。あなたへの恋心。
 はやく、
 はやく、
 はやく。
 はやく消えてしまえ、私の、恋心よ。






昨日のザエルアポロ夢に続き、夢小説のリハビリも兼ねて。
お題は言葬様( http://nanos.jp/oeil/ )よりお借りしました。

2017/08/28(Mon) 11:06 

◆食べられるわけがないじゃないか(ザエルアポロ夢) 



「ザエルアポロさま、いつになったらわたしを食べてくれるんですか?」
 僕の従属官にして創造物の彼女は、言う。
「早くわたしを食べてくださいよう。それで、またわたしを作って、作って、作って、作って、いっぱいわたしを食べてくださいね」
 食べられるわけがないじゃないか。
 君にそんな、純真な笑顔で言われたら。





久々に夢小説、短いの。食べてほしいザエルアポロの従属官ヒロインを思いついたので。

2017/08/27(Sun) 11:55 

◆食べられるわけがないじゃないか(ザエルアポロ夢) 



「ザエルアポロさま、いつになったらわたしを食べてくれるんですか?」
 僕の従属官にして創造物の彼女は、言う。
「早くわたしを食べてくださいよう。それで、またわたしを作って、作って、作って、作って、いっぱいわたしを食べてくださいね」
 食べられるわけがないじゃないか。
 君にそんな、純真な笑顔で言われたら。





久々に夢小説、短いの。食べてほしいザエルアポロの従属官ヒロインを思いついたので。

2017/08/27(Sun) 11:55 

◆あいつの姉貴(静雄夢) 



「あっシズちゃんだーやっほー元気ー?」
 道を歩いていると、突き抜けるように呑気な声に話しかけられた。
 振り向くと、そこにいたのは、
「……ちわ」
 臨也のヤローの姉さんだった。
「あはは、相変わらずシズちゃん不機嫌だねー」
「あんたの弟のせいッスよ」
「ごめんねぇうちの弟がゲスで。まあそこも可愛いんだけどね」
 ケラケラと笑う、底抜けの明るさ。臨也をプラスの方向に転換させたような人だ、と静雄は思う。
「今からご飯?」
「うっす」
「よーしお姉さんが奢ってあげよう!」
 こっちこっち、と静雄の手を掴んで彼女は歩き出す。
 自分の頬が赤らむのを感じながら、静雄は、逆らうことなく彼女についていった。
 これが彼女なりの弟の行為への罪滅ぼしであり、彼女自身は静雄に対して何の感情も抱いていないと知りながら。




なんとなく、臨也のお姉さんと静雄の話が書きたかった。

2015/10/03(Sat) 20:17 

◆ぬるま湯に浸かって堕ちていく(砕蜂夢) 



「はい隊長、今日の猫グッズです!」
 毎日毎日。
 この男は懲りずに私の元にやってくる。そしてどこかで手に入れた黒猫グッズを私に差し出して、にっこりと笑う。
 いい加減鬱陶しいのだが、しかし黒猫グッズには変えられない。喜びを表情に出さずに、今日も私はそれを受け取る。
「こんなにどこで売っているんだ?」
 執務室の机の上に飾りながら尋ねると、奴は悪戯っぽく笑って答えた。
「秘密です」
「ほう、上司に隠し事か」
「だって、話したら隊長、自分で買っちゃうじゃないですか」
「よく分かったな」
「分かるほどには見てますから」
 ね、と微笑んで、奴は首を傾げた。
「お茶でも淹れましょうか、隊長」
「好きにしろ」
「では淹れさせてもらいます」
 忌々しい。
 二番隊に似合わぬ、奴の緩い笑顔が。
 そして何よりも、それが傍にあるのを許容しつつある、自分自身が。






久々の男主×女子キャラ夢でした
お題は言葬様(リンクよりとべます)からお借りしました

2015/09/27(Sun) 17:47 

◆貴方の中にいる誰かに気付きながらも、それでも私は、(小町小吉夢) 



「  」
 貴方が名前を呼んだ。
 それが私の名前なのか、それとも別の誰かの名前なのか、私には分からない。分かりたくなかった。
「小町さん、」
 馬鹿みたいに甘ったるい声で貴方の名を呼ぼうとして、慌てて口を塞ぐ。きっと貴方は私の声なんて求めてはいないから。
 初恋だった。二十歳にもなって初めての恋。底辺の人生を生きてきた私がお金と「仲間」に釣られて入ったU-NASAで、私は貴方に出会った。十歳年上の、明るくて頼りがいのある貴方。理想のままだった。私はすぐに貴方に恋をして、でもきっと人気者の貴方は私になんて気付かないだろうと思って遠くから貴方をじっと見つめていた。
 それなのに。
 気付いたら私は貴方の隣を許されていた。貴方へのツッコミ役、みたいなのになって、そして気付いたら恋人だ。付き合わないか、と言ってきた貴方の真意に気付かないまま、舞い上がった私はOKをしてしまった。
 私は馬鹿だ。
 付き合ってみてすぐに分かった。貴方は私に似た誰かを私の中に求めているんだ。その人はきっと日本人で、私くらいの年齢で、長い黒髪の持ち主。だから貴方は私を選んだ。たった、それだけのこと。
 なのに。
「好きだ、  、愛してる」
 それでもいい、代わりでもいいと、私は貴方の傍にいる。恋人に見せる貴方の甘い顔、体温、それらを知ったら離れられなくなってしまった。貴方はまるで麻薬だ。
「私も、」
 気持ちよさのせいに見えたらいい。そう思いながら涙を流して、私は、貴方の求めていることばを口にした。
「愛してる、小吉」









アキちゃんが死んで十年くらいは小吉も誰かと付き合ったりしてたんじゃないかな、それでその人の中にアキちゃんを求めちゃったりしたんじゃないかな、というお話

2015/09/13(Sun) 17:17 

◆時の止まった世界(ガユス夢) 




 この店に寄るのは何度目だろうか。
 エリダナの、比較的治安の良い一帯。並ぶ商店のパステルカラーの中、ひとつだけ浮いたセピア色。迷うことなく、俺はその店の中に入った。
「いらっしゃい、ソレルさん」
 今日も店番をしていた彼女は、俺の気配に気付いたのか、顔を上げてにっこり微笑む。また売り物の本を読んでいたのだろう。
「何か良いのが入ったかな?」
「どんな本がお望みで?」
「そうだな、びっくりドッキリ急展開のミステリー、はどうだ?」
「それなら良いのが入りましたよ。だいぶ古い本ですけど」
 黒猫のようにしゃなりと彼女はカウンターを出て、俺の隣を通り過ぎて行く。彼女から、染み付いている古い本の香りが香る。それはどんな香水よりも彼女にお似合いだ。
「黄金期の作品です。クレリー・エーン。聞いたことはおありですか?」
「ミステリーはそんなに詳しくなくてね」
「そうですか。きっと気に入りますよ」
「値段は?」
「200イェンです」
「またそんな採算度外視の商売をして、怒られるぞ」
「いいんですよ、オーナーは趣味でこの店をやってるんですから。私としては、ひとりでも多くの方に、本を読んでいただければそれでいいんです」
「上流貴族は違うなあ 」
「ですね」
 俺はこの店のオーナーを見たことがない。もしかしたらいつもこの店にいる彼女自身がオーナーなのでは、と思うこともある。たまに見せる気品は、ただ者ではない。
「プレゼントですか?」
「違うよ、自分用」
 この店にいる間だけは、咒術師である自分から離れることができる。この店はまるで時が止まったようだ。外の世界とは違う世界を生きている。
「それじゃあ」
「またのご来店を」
 俺は彼女の名前を知らない。彼女は俺のファーストネームを呼ばない。そんな関係もありかなと思っている。
 たぶん、あの店は、彼女は、俺の、癒しの泉なのだ。




久々に夢小説を。イーユン・リーの『独りでいるより優しくて』を読んでなんとなく浮かんだ作品。

2015/08/26(Wed) 14:26 

◆好きだから、言えない(六条千景夢) 



「好きだよ」
 ろっちーがそう言って、私の手を引く。くるくると巻き取るように彼の腕の中に収まった私は、ろっちーを見上げて、頬を膨らませる。
「本当に?」
「本当本当」
「他のハニーたちと比べたら?」
「みんな同じくらい好きだよ」
 ろっちーの、予想していたことばが、私の胸にぐさりと刺さる。
「どうかした?」
「……ううん」
「泣きそうだ」
「気のせいだよ」
「泣けよ、俺の腕の中で」
 ぎゅっと抱き締められて、ろっちーの胸に顔を埋める。
 ああ、他のみんなと同じじゃ嫌だ、私だけ愛して、なんて。
 言えない、言えない。
 だって、ろっちーのことが、好きだから。




ろっちーブームが来ているので殴り書きした。
タイトルは言葬( http://nano

2015/05/02(Sat) 19:28 

◆愛とは?(さんぱず/呂布夢) 

※トリップヒロイン



「愛というのは何だ? 俺には分からん」
 呂布の言葉に、隣に座って欄干の間から脚をぶらぶらさせていたあたしは答えた。
「あたしに訊かないでよ、知らないよそんなの」
「お前も知らんのか?」
「そうだねー、えーっと」
 セーラー服のスカートの土埃を払ってよいしょと立ち上がると、私は円柱にもたれかかった。
「あたしの世界にはね、子どもと大人の間に、少年少女って生き物がいたの」
「ショーネンショージョ?」
「そう。あたしはまさにそれ真っ只中なの」
「それがどうかしたのか?」
「あたしの世界の人間は、少年少女の間に愛が分かるようになる。普通はね。しかしあたしはまだ少女の途中である。だから愛のことは分からない。OK?」
「よく分からんが、つまり、分からないんだな?」
「ま、そういうこと」
 それでも、現代にいた頃は、スマホ様が何でも知っている気にさせてくれた。この世界に来て、スマホが使えなくなって分かったのだ。「あたしは何も知らない」って。
「まあいい、端からお前は宛てにしていない」
「ひどいなあ」
 ケラケラと笑うと、呂布が気味悪そうな目でこっちを見る。抓られる前に真顔になって、「まあ」とあたしは肩をすくめた。
「いつか分かると思うよ」
「そういうものか」
「たぶん」
 脳裏に彼が愛することになる女性ののとを思い浮かべて、果たして彼が彼女と結ばれても、あたしはここにいられるのだろうか、と寂しく思いながら。





桜庭一樹『ブルースカイ』を読みながら一気書きした。

2015/04/27(Mon) 05:52 

◆君は太陽(遊馬崎夢) 


 あえぐ、あえぐ、あえぐ、あえぐ。
 怖くて暗い世界の中。
 誰も信じられない。誰もわかってくれない。
 ただ頭を抱えてジタバタしてた。
「大丈夫ッスか?」
 そんな私に話しかけてくれたのが、君で。
 学校が怖くて涙目で頭を抱えていた私に手を差し伸べてくれたのが、君で。
「うわ、腕すごい傷。とりあえず降りますよ。オレの知り合いで手当てとか上手な人いますから」
 私は伸ばされた手を、思わず握ってしまった。
 また傷付くだけかもしれない、また分かり合えないかもしれない。
 そう思いながらも、でも、
 でも、君は、違う気がしたから。
「オレは遊馬崎・ウォーカーッス。君は?」
 笑って話しかけてくれた君は、そう、光みたいだった。




ぶち込んだ。行き当たりばったり。

2015/04/23(Thu) 17:27 

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