BL
□ツンデレ?なアイツ
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「…どうかしたの?」
「ん?あぁ…」
そう言ったきり口を開かない。
(折角気に掛けてやったのに…)
ムッとした表情をする。
あからさまな態度にさすがに気付いた山本は
「ハハッ。ホントに何でもないんだぜ。」
と、取り繕う。
が、今更そんな風に言ってももう遅い。
むしろごまかそうとするその態度が余計に気に入らない。
「…そう。」
ムクリと上体を起こしゆらりと立ち上がると
チャキッ
と、不吉な金属音。
「お…おい。」
「そんなんでごまかせると思ってるの?折角の僕の好意を無駄にするなんてね…こうなったら力づくでも吐いてもらうよ。」
トンファーを構え臨戦態勢に入る。
「ちょ…待てって、ヒバリ!」
ヒュンッ
トンファーが風を切る音を出すと山本はおもむろに右肩を庇う様に身構える。
「!!?」
トンファーは山本に当たる寸前でピタリと止まる。
「…何、ソレ…」
「…あ。」
無意識に取った行動にハッとする。
もう言い逃れはできないだろう。
「あー…明日からさ、大会始まるだろ?それで部活の後一人で練習してて…ちょっと、な。」
頬をポリポリと掻きながら苦笑いをする。